ゆるくネタ語り。

オリエンタルラジオの劇場出番ネタがかわった。楽しい。
関西で観た2回はすこしずつ、1週間後のルミネではまた大幅に、
前半部分がかわっていた。
後半のテッパンの流れは従来のに近いけど、武勇伝はいろいろ。
まだまだ毎回かわるのかな。いろいろ試してほしいな。


(とりあえず、新ネタのネタバレはなしで、あやふや語り)



ゆるく、といいながら、すこしシビアな言い回しかもしれないけど。
ネタや、それ以外のいろいろを見ていて、二人になんとなく、
テレビタレントとしての宿命への拒否反応とか、
完璧主義的な部分を感じていたりしていた。
だからこそM1を目指したり、単独で新しい漫才を練ったり、
あるいはきっちり稽古して仕上げたネタを劇場にかけてきたり、と、
それは悪いことではなくて、むしろ向上心ゆえのことで、
そんな二人を観てるのが嬉しくもあるのだけれど。
一方でほんのすこし、そこまでがちがちに拘泥しなくても、
という想いも、あったりした。



去年の単独前、ちょこちょこテレビでも武勇伝やるようになって、
そのうえで、6月くらいの劇場出番で武勇伝を組み込んできて、
生武勇伝に単純にテンション上がると同時に、
なんというか、すこしふっきれたのかな、て、思った。
その後の単独で「すこし」どころじゃなかったことが判明したけどw
ともあれ、テレビからブレイクしたことを、
どちらかというとハンディに感じて、
かき消すように漫才師であることを推していたところから、
テレビに出ていたことを武器にする、という戦い方に転じたのが、
2011年のオリエンタルラジオだったのかな、と思う。



後半の合コンネタは、細かくアレンジしながらの常設、
前半を、自己紹介からテレビ、また自己紹介に戻って合いの手、と、
そのときどきに合わせて入れ替えてたネタ出番だったけど、
5月に関西で観たとき、前半が急激にかわっていた。
ネタのネタバレは避けたいので曖昧な表現になるけど、
その回の大枠のテーマは決めてあるなかで、
いくつかあるカードのどれを切るかは、
その回の雰囲気と流れによる、という感じ。
あとのトークで慎吾くんが、あれやるの予想外だった、て、
(これは別の事情も絡んでたけど)
ちらりと言ったのもあったりして、の、印象。


それが翌週ルミネで観たとき、さらに変貌していて、
こちらは、客席からお題を募る、という、全面即興勝負。
めちゃくちゃどきどきした。
でも、めちゃくちゃおもしろかった。
(お客さんがあったかかった、こともありw)



相反するのかもしれないけど、ファン心理として、
一度きりしか観れないお客さんには、とことん稽古した、
最大限のベストなパフォーマンスを観せてほしい、
と思うのと同時に、
ときにハプニングがあったとしても、
生ならでは、この場限りのパフォーマンスを観せてほしい、
とも思う。
お笑いに限らず、ライブで提供するエンタテインメントが、
永久に抱える矛盾なのだろうけれど。


個人的な願望として、
二人がフリートークなんかで見せる即興コントの面白さや、
軽めのMCなときのレスポンスの速さが、
オリエンタルラジオの魅力として伝わってほしい、
という気持ちがあったので、
ずっと、おそらく前者のスタンスでいた二人が、
即興性も劇場ネタに組み込んできたことが、
今は単純に嬉しくて、わくわくする。


今後、ブラッシュアップしながら、
ある程度絞り込んで固定化していくのかもしれないけど、
いままで、完全に仕上げて劇場にかけてきた二人が、
ネタって客席の反応込みで完成していくもの、な立ち位置で、
観客を巻き込んで仕上げていこうとしている感じが、
なんだか、やわらかくていいな、と思う。



あくまで、私の個人的な印象としての、ネタ語り。
今のところ、後半は安定の客席ウケの合コンネタと、
バス停以外の蔵出しが増えてきた武勇伝で、
きっちり盛り上げて締めてるし、
それも含めて今後どうなるかは分からないけど。


稽古するところはきっちりしながらも、
即興性はつまり相方への信頼感でもあるだろう、から、
そういうオリエンタルラジオもこれからどんどん、
魅力として伝わっていったらいいな、と、
わくわくはらはらしながら、願うのでした。



(案の定、全然ゆるくなくなりましたw すみません。)